横浜市港南区大久保の病院「堀越医院」小児疾患,耳鼻咽喉科,内科疾患,外科疾患

耳鼻咽喉科

Otorhinolaryngology

耳鼻咽喉科とは?

耳鼻咽喉科と聞くと内科疾患や小児疾患に比べてなじみが薄く、なんとなく、受診される時に抵抗をもたれる方も多いのではないでしょうか?
耳鼻咽喉科は簡単に言うと耳、鼻、口の中とのど(咽喉)を中心に診るところです。
また、人間のもつ五感(見る、聞く、においをかぐ、味わう、触れる)のうち3つの感覚器官をあつかう科であり、眼に関しては眼科、歯に関しては歯科と連携し、さらに内科疾患、小児疾患、脳外科疾患とも連携し、診察を行っております。
確かに耳、鼻、口の中とのど(咽喉)の暗い穴の中を主に額帯鏡(がくたいきょう)という特殊な診察器具を利用し光を反射させて診察するため、なんとなく、こわい、くらい、いたいといったイメージをもたれるかもしれません。
しかし最近では、内視鏡、顕微鏡などを利用しできる限りわかりやすく説明するとともに、診察時のいたみ、不安がないように十分に注意しておりますので、安心してご来院ください。

主な診療内容

耳
耳垢栓塞(いわゆる耳あか)・外耳道異物・急性、慢性中耳炎・滲出性中耳炎・めまい・難聴・耳鳴りなど...
鼻
アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)・副鼻腔炎・鼻内異物・いびき(睡眠時無呼吸症候群を含む)など...
喉
咽頭炎・喉頭炎・声帯ポリープ・咽頭異物など...

耳鳴りを克服する「TRTのすすめ」

● 耳鳴りの原因

耳鳴りの主な原因は、内耳の一部である蝸牛の障害によるものです。
内耳の損傷(老人性難聴、突発性難聴、メニエール病など)、脳血管の動脈硬化、頸椎の変性、頸の疾患、糖尿病・高血圧・資質代謝異常などに伴う異常、など。これらの病状から、耳鳴りを誘発してしまうことがあります。 これらの病状からなる耳鳴りは、病気が治れば収まるのがほとんどですが、これが慢性的な耳鳴りへ発展してしまうこともあります。

また、慢性的な耳鳴りのきっかけは、難聴である場合が多いです。
耳鳴りが慢性化するのは独自の増幅サイクルが生じた場合です。
日常生活では、脳が重要じゃないと判断した音は無意識のうちにカットされます。たとえば、衣擦れの音、冷蔵庫の音、空調の音など、これらの音は意識しなければ、ほとんど耳に入ってこないと思います。耳鳴りの原因となる音も、本来ならばほとんど気にとめることのない小さな音です。しかし、この小さな耳鳴りの音を意識し続けることで、脳に耳鳴りの不快感が刷り込まれ、日常生活に支障をきたすほどになってしまうのです。

● 現在注目されている治療法「TRT」

TRTは、「脳を耳鳴りの音に順応させるように訓練する」方法で、慢性の耳鳴りに効果的な方法といわれています。耳鳴りの音は、測定してみるとそれほど大きいものではありません。

音の大きさの知覚は、脳の中で創りだされ、耳鳴りに注意を向け続けた結果として耳鳴りを大きな音として感じ、そして耳鳴りに支配されます。したがって、「耳鳴りを知覚しないように訓練する」というのがこのトレーニングの目的です。
つまり「慣れる」ということを焦点に当てた治療法であり、数多くの成功例が見られます。

● 「TRT」療法とは実際にどのようなことを行うの?

TRT療法には、TCI(Tinnitus Control Instrument)=耳鳴り治療機器を使用します。耳鳴りに慣れるためには、「まったくの静けさを避けること」が基本になります。
TCIは、静かで小さなハミング音を発する補聴器のような機器です。この「治療音」は、比較的何も聞こえない静かな状態のときだけ聞こえるようにします。この音は、多くの患者さんが心地良いと感じる音になっています。患者さんは、耳鳴りの音を聞かずにこの治療音を聞くようになり、次第に耳鳴りを意識しなくなってきます。
TRTの目的は、耳鳴りを消すことではありません。TRTの後、耳鳴りが消える場合もあれば、なくならない場合もあります。TRTによる耳鳴りの消失は保証できません。トレーニングの目的は、あくまで耳鳴りに慣れることです。
TRTはまったく無害であり、なんの副作用もありません。また薬を飲む必要はまったくありませんし、聴力が障害されているということもありません。
耳鳴りでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。